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健康保険とは何?

2003年3月1日

 小泉首相は、「小泉構造改革」の一環として、「医療制度」改革(サラリーマンの医療費3割負担などの制度改定)を打ち出しました。

しかし、案の定、医師会、又、医師会の「族議員たち」、その上マスコミなどから来年4月からの3割負担実施は先送りすべきだとの声が、上がっています。

 

 森前首相、宮沢元首相ら自民党の首相経験者4人が10日夜、都内の料理屋で会談内容には、“国会議員たちは、誰の為に、何の目的の為に政治家になったのか?”との感を改めて強く抱きます。(朝日新聞の2月11日に、次のように書かれていました)

医療費3割負担問題 首相経験者、選挙への影響懸念

 森前首相、宮沢元首相ら自民党の首相経験者4人が10日夜、都内の料理屋で会談した。医師会などがサラリーマンの医療費3割負担凍結を求めている問題について橋本元首相は「与党である以上、予算の組み替えまでは求めない」としつつも、統一地方選など選挙への影響が出かねないと指摘。中曽根元首相が山崎拓自民党幹事長に申し入れるなど、執行部に対応を急ぐよう求めることとした。

 会談のなかで、橋本氏は「統一地方選挙や参院選が予定されており、医師会などの意見も十分に採り入れるべきだ」と語った。森氏も「医師会は大きな支持団体であり、制度の抜本改正を前倒しするなどの配慮をするべきだ」と指摘。中曽根氏は「山崎氏に直接、医療関係団体の意見をよく聞くように言いたい」と話を引き取った。

 全くあきれ果ててしまいます。

 

 患者が医療費負担増加につれ医者にかかるのを控えるが為、医者の収入が減る(表立って表明せず)為、医師会は「医療制度」改革に反対するのでは、この医師達も、議員同様に初心を何処かに捨て去ってしまったとんでもない人達と思います。

 そして、マスコミは、保険について深く考えもせずに、只ただ反対の声を上げます。

(それなのに、“小泉首相は掛け声ばかりで「構造改革」をちっとも進めない”と喚いています。)

 

 マスコミももっと、保険について考えれば良いのにと私は思います。

 私は、冬には風邪を引きます。(老人性乾皮症までも)

そして、毎年春になると花粉症に悩まされます。

甘党の為、歯医者さんにはお世話にならなくてはなりません。

更には、スポーツクラブへ行けば、水虫などをプレゼントされてしまう事もあります。

 これらの治療の際には、国民健康保険の助けで、3割負担で済んでしまいます。

(更には最近では、年寄りの「勃起不良」用の、バイアグラに対してまでも、保険補助が出るように製薬会社は医師会などに働きかけているようです。)

 

 誰もこの事実をおかしいと思わないようです。

一寸、考え直してみては如何ですか?

 

そもそも、「保険の趣旨」は何だったのでしょうか?

保険とは、そもそも相互扶助が本来の趣旨ではありませんか。

即ち、予め、みんなで少しづつお金を出し合っておいて、ある個人に、予期せぬ高額な金銭負担が襲い掛かってきた時に、その不慮の災難を、皆で負担して互いに助け合おうと言うのが「保険の趣旨」ではありませんか?

 

この本来の「保険の趣旨」から照らし合わせてみて、毎年私が受けている保険の補助は、正当でしょうか?

どうもおかしいように思うのです。

私が毎年毎年、決まりきったように受けている保険の恩恵は、本来の「保険の趣旨」から逸脱していると思います。

 

 私が切実に保険の恩恵を受けたいのは、大病のために多額の出費が要求される時です。

更には、慢性病などで、高齢のため、その負担に耐え切れなくなる時です。

(赤ちゃんの為に、医療費が多額にかかる収入の少ない若い家族も、保険の恩恵を嬉しく思うでしょう。)

 

 ですから、私は思うのです。

私が、毎年毎年掛かっている病気(負担金額が少ない)には、保険の恩恵は不要であっても良いのだと思います。

その代わりに、不意の高額の医療費への援助を切実に願うのです。

 

若しも、私が毎年かかる病気にまで保険で負担せよという人用には、それなりに保険加入者の負担金を増やした保険を設立すれば良いのだと思います。

更には、その際の、自己負担額を2割にせよという人用には、されなりに、又別により高い負担金の保険を設立すればよいのです。

(その上、喫煙者は、がん危険率が高い分、負担率を高くすれば良いのです。)

 

 こんな事は、通常の民間の各種の保険では、当たり前の概念ではありませんか?

 

 そして、小泉改革には、「医療費が膨らんでいる70歳以上のお年寄りについては、かかった医療費の1割を負担してもらう「完全定率制」を実施し、いったん、かかった医療費の一定割合を自己負担してもらい、負担限度額を超えた分は後で払い戻しを受ける「償還払い」の仕組みが導入される、一方、70歳以上でも、所得が多い人は窓口負担を2割とする仕組みを導入するとなっていますし、負担限度額を所得に応じて引き上げ▽3歳未満の乳幼児の医療費窓口負担を2割に」との事項が盛り込まれているではありませんか?

 

 何でもかんでも、保険で処理して貰うという事は、役人や天下り族に面倒を見て貰う分が、その分増えるという事です。

となると、当然、私達の払込金が無駄使いされる量が増えるという事です。

それよりも、私達の負担金を減らし、彼らの仕事量を減らし、私達のお金がより有効に使われる改革を求めて行くべきではないでしょうか?!


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